DigDAO マッチングドネーションプロジェクトについて
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アップデート
2024/4/26: 元々は「Web2 QF」とか『Simple Grants』と呼ばれていたプロジェクトを"DigDAO マッチングドネーションプロジェクト"という名前で呼ぶことにします ---
概要
DigDAOは2023年、デジタル庁Web3リサーチコミュニティからスピンアウトし、Ethereumエコシステムで起こっている実験から何か行政府の変革により良い仕組みを実験・実装することを目的としています。
https://scrapbox.io/files/662b3798abaf8f00235b8ace.png
これを日本語化&その他の機能開発を進めて、公開を目指している最中
このプロジェクトが目指すところ
現在、行政は公益プロジェクト(公共財)に対して、審査制の資金分配を行っている(「公共調達」) ただ、Civictechのような性質を持つプロジェクトは最初から予算を分配するのは不確実性が大きい & 行政という中央集権的なエンティティが優劣を判断するべきではないと考えている そのために、事後的 & 非中央集権的に資金を分配するメカニズムを採用したい。
初回の実験では、分配資金はDeSci Tokyoの寄付に依存しているが、最終的には地方自治体などからの資金提供を受け付けていきたい。 そのほか、QFはあくまでも資金分配の方法でしかないので、デジタル公共資本基金などで産んだ利益をこの方法で分配することも考えられる 公共財への資金分配になぜQuadratic Fundingを使うのか
現在、公共財を支えるために、政府などの中央集権的な資金提供者が介入している(古典経済学的にはこれは妥当な意思決定である)
しかし、これは「市民からは求めていないもの」に対して資金分配しがちであったり、癒着などの問題が発生していると考えている。
そのため、より民主的な方法で資金分配できる仕組みを求めている。
1. 「どのプロジェクトが市民から求められているか」という情報を集めることができる
2. 従来は行政機関が主観的に審査・分配作業を行っていたものを、メカニズムによって代替することにより透明性をもちながら、効率的に分配することができる
3. 従来の資金分配者がお金を出すのに加えて、市民からの寄付を元に分配比率を決めるのでプラスサムである。流通金額を最大化することができる。
寄付マッチング・QFは、従来の資金提供者(例: 行政)などが提供する資金に加えて、市民からの寄付を元に分配比率が決定される。 具体的には、「(公園がお気に入りの公共財で、QFによって資金を分配して欲しいなら)あなたも身銭を切って寄付をしなければいけない」
全体の流れ
1. DigDAOは、分配するための資金(資金プール)を持っています 2. 公益プロジェクトを公募します
3. プロジェクトの審査
入力されたプロジェクトを審査します。場合によってはプロジェクトオーナーに質問したり、却下する場合があります
4. クラウドファンディング期間
審査を通過したプロジェクトを掲載したら、それらのプロジェクトは寄付を受け取れるようになります
プロジェクトオーナーは、自分のプロジェクトを宣伝し、寄付を呼びかけましょう!この時に受け取る金額と寄付をした人数によって、資金プールから分配される額が決定されます
5. 各プロジェクトへの分配金額をQFメカニズムをもとに計算・資金分配
事務局によって各プロジェクトに資金が分配されます。銀行振込を予定しています、時間がかかるかもしれません
じゃあ、どうすればいいの?
寄付をしたい場合は、開発が進むのを待ってください
このラウンドの資金プールへ寄付をしたい場合は、takagishunsuke1129@gmail.comへご連絡ください ---
その他、想定される今後の展開
他の国やコミュニティで知見・ツールを横展開する
そもそも「資金分配」といってもいろんな方法があるtkgshn.icon
SIB・RetroPGF
「分配先であるそれぞれのプロジェクトに対する評価」は何かしら必要とする
SIBは、「ある指標を達成したら支払う」みたいな感じ
RetroPGFはOptimismとかで行われているのは有識者による雰囲気での投票かなぁtkgshn.icon QF
評価は寄付者が行い、Matching Fundは寄付に応じて分配される
資金提供者はどのプロジェクトに分配するかは判断しない
「資金分配プロジェクト」というタイトルよりも、次の感じでつけていくのが良さそう